ファンド漂流記

PEファンドで働いてます。M&A、PMI、経営、マーケティングなど仕事の話から趣味まで色々と

野村証券第2事業法人部

 本はいつもkindleで買うか、図書館で借りるかしているのですが、なんとなく読んでみたいなと思ったものは図書館で借りる予約をして、忘れた頃に借りる順番になるという感じ。今回の本はその中の本の一つなんですけど、いろんな意味で面白かった本だったのでご紹介。

 

野村證券第2事業法人部

野村證券第2事業法人部

野村證券第2事業法人部

 

著者は野村證券で活躍してオリンパスの粉飾事件で逮捕された方。

 まぁ、何が面白かったかっていうと、ざっくりいうと野村證券のブラックさ加減でそこでのかなりやばいやり方などを自慢げに語っている感じなのに対して、その後独立してオリンパスとの仕事に関わっている時の身の潔白さ加減を主張する、すさまじいコントラスト感。

 

一気に読んでしまったんだけど、後半のオリンパスのところはホントかよってツッコミ入れちゃいたいぐらいの話で拍子抜けしちゃった。


 

 話は大きくは2部にわかれていて、野村證券時代の話と独立してコンサルとしてファンドをやっていた時のオリンパスとの話。

 

とにかく野村證券時代の話の逸話が面白い。当時の証券会社の営業がいかに客に損をさせて自社を儲けさせるかをやっている感じがわかる。

この時代を私は全然知らないので当時は証券マンって信用できる人ってほとんどいなかったんだろうなという感じですねぇ。よくこんなことまでまかり通っていたんだって感じです。当時の人から見たら顰蹙ものでしょうが、知らない自分としては、こんなことあるんだって感じで面白く感じてしまった。こんな狂った時代があったんだなと。

前半まではこんな感じで面白おかしくみれるんですが、後半からはまったく違う本になっていた。オリンパス事件での話が中心ですが、自分がどれだけ潔白で、粉飾事件にはまったく関与していませんよというのが長く書いてある印象。

これはそういう身の潔白を書くことが目的だったのかなっていう感じで、最初のほうだけでよかったかなと思うぐらいでしたが、オリンパス粉飾決算の詳細について書かれていたところもあったので、事件の詳細を知らない自分としてはその点は面白かった。

最初は前半部分のところのみ書かれているのかなと思ってたんですが、後半は意外な話でした。まぁそれでも面白かったので、エンタメとしてみるのにはとってもいい本だと思います。

 

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